仕事の資料作りがどうにも苦手…。

仕事で上手な資料がつくれないとか、資料作成に時間がかかるとか。人によって「苦手」の意味は違うと思います。

上手に早く資料を作るにはコツがあるんです。資料作りはセンスではありません。資料作りのコツを知っているかどうかが全てです。

今回は上手な資料作成の方法と、資料作成にかける時間を少しでも節約する方法を紹介しましょう。

上手な資料作成の方法

1.目的意識とターゲット意識をする

資料作りには、目的があるはずです。

さらに、その資料を見るターゲットもいますよね。

たとえば、企画書を作るときの目的は「自身の企画を会議に通すこと」です。そのときのターゲットは、「企画決定権を持つお偉いさん方」ですよね。

企画決定権を持つ人たちに、自身の企画のすばらしさを訴えかける資料が企画書というわけです。

ということは、企画決定権を持つ人が「何を求めているのか」を考えなければいけませんよね。相手が求めることを提示できなければ、企画は通りませんから。

相手が企画書を通じて知りたいのは「その企画によってどれだけの収益が見込めるのか」「どれだけ会社に貢献できるのか」ということでしょう。

このように、目的意識とターゲット意識を持つことで「何を伝えるべきか」が明確になります。

逆に言えば、目的意識とターゲット意識が足りないから「何を伝えればいいのかわからない」「何を資料に落とし込めばいいのかわからない」という事態になるわけです。

まずは、その資料の目的とターゲットをしっかりと設定しましょう。

2.いきなり書こうとしない

資料を作るとき、いきなりPCの前に座って「よーし資料を作るぞー」と意気込んだものの「作れない…」と悩むことがありませんか?

実は、いきなり資料を作ろうとしても作れないのは当然なんです。土台がありませんからね。「何を伝えるべきか」「どのように伝えるべきか」「どのようなデータがあるのか」など、資料の材料がないのにいきなり作ろうとするから資料作成できないんです。

材料がないのに急に料理を作れないのと同じことですよ。

まずは、資料を作る前に「土台」を作りましょう。

土台には「目的」「ターゲット」「ターゲットが欲していること」「資料に盛り込むべきコンテンツ」「資料のプロット」「資料に必要なデータ」「データの分析結果」などを、まとめます。

つまり、データ整理から構成までを事前に終わらせてしまうんです。

僕はテキストエディタ上に項目ごとに作成していますよ。

資料作成に必要な情報を全てテキストとして整理しておくことで、資料作成をするときに迷うことがなくなります。料理の材料でもあり、レシピでもあるわけです。

これだけの作業をこなしてから、資料作成に入ります。準備に時間がかかる分、実際に文章を執筆したりスライドを作ったりする時間はあまりかかりません。

3.1スライド1メッセージ

スライド資料を作るのが苦手な人にありがちなのが、「文章が多すぎる」ということです。

スライドに長々と文章が書かれていては、見にくくて仕方がありません。それだけで、げんなりして読む気力が失せます。

文章は「1文1義」が基本と言われているんですよ。これは「1文に盛り込む事柄はひとつだけにする」ということです。これが伝わりやすい文章だと言われています。

スライドも同じです。

スライドひとつにつき、伝えるメッセージはひとつにしておきましょう。

1枚のスライドに複数の内容を詰め込み過ぎると、どの内容に集中すればいいかがわかりません。結局、「たくさん書いていた割には印象に残らないスライド」になってしまいます。

見やすくするのと同時にメッセージに集中させるため、1スライド1メッセージにしましょう。

4.説得力を生む三つの要素

レイアウトはうまくできているし、伝えたいこともハッキリしている。

それなのに「わかりにくい」「伝わらない」「資料作りが下手」と言われる人もいるでしょう。

そういう人に足りないのは、説得力です。

説得力のある文章は、三つの要素で成り立っています。

主張、理由、客観的な事実(具体的な根拠)。

よくあるのは、主張と理由しか書かれていないということです。

たとえば、次の文章を読んでみてください。

「映画館で食べるお菓子はポップコーンが最良だ。なぜなら、こぼれた際の片付けが楽だからだ。」

これが主張と理由だけの文章です。これでは「片付けが楽とはどういうことか」「他にもそういう食べ物はあるだろう」との反論が来るでしょう。

ここに客観的な事実や具体的な根拠を加えると、こうなります。

「映画館で食べるお菓子はポップコーンが最良だ。なぜなら、こぼれた際の片付けが楽だからだ。ポップコーンは床に落ちても箒でサッと拭くだけで済む。過去にアイスクリームやシュークリームなどを売った映画館もある。アイスクリームは落とすと床がべたつくし、水分でカーペットやシートが汚れてしまう。シュークリームもクリームをシートに落とす客がいるため、片付けが大変だ。だから、片付けの面でポップコーンが最良なのである。」

必然的に文章は長くなるものの、説得力は増しましたよね。

資料に説得力を持たせるには、「主張」「理由」「客観的な事実や具体的な根拠」を入れるようにしましょう。

資料作成にやたらと時間がかかる場合の対処法

1.ある程度はテンプレート化しておく

資料作成に時間がかかるのなら、テンプレート化できるものはテンプレート化しておくことをオススメします。

資料にはさまざまな種類があり、伝える物事によって最適なレイアウト・構成が存在するんです。ただ、伝える物事が似ている資料であれば、レイアウトや構成も必然的に似てくるんですよ。

それなら、「こういう資料にはこれを使う」とテンプレートを用意しておけばいいのではないでしょうか。

もちろん、テンプレートが全てではありません。なんでもかんでもテンプレートを適用してしまえば、伝わりにくい資料になってしまう可能性があります。あくまでも「似たような資料になりがちなものだけ」に適用するようにしましょう。

2.作業スペースや使う道具から見直しをする

作業の効率化をするには、作業スペースと作業に使っている道具の見直しが大切です。

資料作りには参考として別の資料を持ち出したり、まずは紙とペンでレイアウトを考えたりすることがありますよね。それなのにデスクの上に物が散乱としていてスペースが狭い、というのでは作業が思うように進まないのは当然です。

まずは、資料作りをするときはそれなりに広いスペースを確保するようにしましょう

そして、道具です。アナログ作業をすることがあるのなら、使っているペンや紙が自分に馴染んでいるものかをチェックしてみてください。デジタル作業に関しては、使っているテキストエディッターなどのソフトウェアが、本当に使いやすいものかを見直しましょう。

3.資料作成の依頼を受けた時点で「確認」をする

資料作成で発生しがちなタイムロスに、「作り直し」があります。

資料作成を依頼され、自分でフォーマットを判断して自分だけで資料の作成を行う…。結果、作成した資料が依頼者の思っていたものと大きく異なり、作り直しを要求されてしまうわけです。

そうならないように、資料作成の依頼を受けたときに「どのような形式が好ましいか」「次に提出するときにはどこまで形にしていればいいか」を確認してください。

こうすることで「思っていたのと違う」「ここまでやれとは言っていない」「もっと踏み込め」などのリテイクを減らせます。

どうしても改善しないなら転職を考えるのもアリ

ここまで、仕事の資料作りが苦手な人のために「見やすく伝わりやすい資料の作り方」や「資料作成の効率化の方法」を紹介してきました。

ただ、上手に資料作成ができても資料作りに対する苦手意識が消えないこともあります。資料作り自体にストレスを感じる人はそうなる可能性が高いです。ストレスの原因となる作業自体は継続するわけですからね。

また、資料作成ばかりで仕事が面白くないという場合も早く上手に作れるようになったからといって悩みが解消されるわけではありません。

どうしても状況が改善しないのなら、「資料作成が無い仕事」に転職したほうが良いと思います。

まずは、自分が資料作成の何が苦手だと感じているのかを考えてみてください。

「能力の問題だ」と思うなら改善のために動き出し、そうでないなら転職活動を始めておきましょう。