ヘアメイクの仕事は、憧れだけではなかなかやっていけませんよね。
特に!! 男はつらいよ。
年齢性別問わずいろいろな方が活躍しているヘアメイク業界ですが、それでもやはり女性が多いんですよね。
ヘアメイクの仕事自体が女性を相手にすることが多いため当然ですが、職場は女性だらけ、下手をすれば男性一人だけというのが多いです。
そんな中働くのは辛くて、仕事を辞めたいと思う人がとても多い。
仕事を辞める人はどこが辛いと感じて辞めていくのか? 転職をするのに気をつけるべきことはあるのかどうかなど、転職成功者の一人として、ヘアメイクからの転職で気になる疑問の答えをいろいろと考えてみました。
やはり、女性が多いのだ
男性ヘアメイクアーティストが女性に比べて少なくて、独立せずに働いている場合は職場は女性だらけです。
だからこそ、男は辛いんですよね。女性ばかりの職場に男が放り出されると、男性が迫害されたり、いじめられるということがあります。
こういうときの女性の団結力はすごくて、職場に居場所が無くなるんですよね。
思うような仕事を任せてもらえず、女性アーティストにこき使われたり、嫌がらせをされたり…。
どうしてこんな目にあわなきゃいけないんだ、俺はただこの仕事がしたいだけなのに! 職場の人間関係でトラブルが発生すると、どんなに楽しい仕事も辛くなりますよね。
だから、ヘアメイクの仕事を辞める人の多くは、女性社会の職場から逃げ出したいがために辞めるんです。
少し余談ですが、そもそも女性優位の仕事ではないはずなんですけどね。テレビに出るトップヘアメイクアーティストの多くは、男性です。
男の目線と感性だからこそ、男からみてグッとくるヘアメイクができる。男にしかできないヘアメイクがあって、女性にしかできないヘアメイクもある。
だからこそ、お互い支え合って高め合っていかなきゃいけないはずなのに…。
でも、現実はそうもいかないんですよね。なんだか残念な気持ちになります。
体力的にキツイ
ヘアメイクの仕事をしない人からすればイメージが沸かないかもしれませんが、皆さんは「うんうん」と頷いてくれますよね。
この仕事は立ち仕事と言えば立ち仕事なんですが、その姿勢がまた辛いんです。ピーンと背筋を伸ばして立っているほうが、まだマシだと思えます。
中腰、なんですよねえ。
ヘアメイク時には、常に中腰になります。日常生活でほとんどとらないような姿勢を長時間続けないといけないために、最初の頃は筋肉痛に悩まされたという人が多いんじゃないでしょうか。
店内でしか仕事を行わない場合はまだマシで、どこか出張して仕事をしないといけないときにはメイクボックスを両手で持ち運ぶため、これまたキツイ。
しかもこれが超重い! 中腰で辛いのと重い荷物を運ばないといけないということの二重苦から、腰痛になる人が多いんですよね。
この仕事は、意外と体力勝負。
対人関係で精神的に辛いだけでなく、体力的にも消耗する…とてもハードな仕事です。
3年以内で辞める人がほとんど
ヘアメイクの仕事を辞める人は、3年以内に辞める決断をする人が多いです。3年・5年以上続ければ仕事にも慣れてきて、実績も実力も上がって楽しくなる。
独立して仕事をする選択肢も現実味を帯びてきて、いよいよ夢と野望が実現できるんじゃないかという思いから無理してでも仕事を続ける人が多いんです。
それじゃあ、3年・5年以上続けたほうがいいのか?
半分YESだけど、半分NOですね。
今「辞めたい」と強く思っていて、半分以上辞める決意が固まってきている人は辞めたほうが良いでしょう。夢や憧れだけで食べていける仕事じゃ、ありませんからね。独立してうまくいく人は、そう多くはありません。
そういう人は「辞めたい」「辞めよう」と思う暇すらなく、仕事に練習に大忙しです。
成功するような人は、常に前向きに虎視眈々と野望の実現に向けて日夜技術を追求しています。だから、そうでない人はなるべく早めに辞めて違うキャリアプランを探るべきなんです。そういう意味で「半分YES、半分NO」と語りました。
それでは、辞めるならどうすればいいのかということを考えてみましょう。
今後もキャリアを活かして働きたいなら
ヘアメイクのキャリアを活かして働くのであれば、美容業界で働く道しかありません。
その中で「メイク」から離れ、美容商品の企画開発に関わってみたり、美容商品の営業職をしてみたりと様々な選択肢があります。
現場から離れて、美容業界の企業に就職するのも面白いかもしれませんよ。
ヘアメイクの仕事をしていたなら、美容業界に興味が無いわけではないでしょう。
現場の仕事と企業の仕事はまた別ですが、ヘアメイクの経験が全く無駄になるということはありません。
仕事をしていく中でどういう商品が使いやすかったとか、評判が良かったとか、そういった経験を活かすことができます。ユーザー目線になれる、ということですね。
特に商品企画では、重宝されるでしょう。
美容業界以外に転職するなら
美容業界以外で働くのなら、キャリアは一度リセットされます。
美容関係以外で前々から興味がある仕事があったなら、それに挑戦してみても良いでしょう。
そういった仕事が無いのなら、比較的転職しやすい仕事の中から、ヘアメイクをしていたときの仕事の辛さから逃れられる仕事を選ぶのがオススメです。
そんな仕事の例を、少しだけ紹介します。
- ビルメンテナンス
- 警備員
- 事務員
- 営業
人間関係のストレスから解放されることを重視するなら、ビルメンテナンスと警備員がオススメです。転職のハードルが低く、給料が特に低いというわけではありません。
警備員に関しては休みが少ない・不規則になるというデメリットがありますが、人間関係のストレスが無い・給料がそれなりに貰えることを考えると納得できる範囲内です。
ビルメンテナンスに関しては、資格を取得するなどしてスキルアップもできますよ。
事務員や営業は体力的な負担を減らす、腰への負担を減らすという点を重視して例として挙げました。
営業は適度に動き、適度に座る仕事なので意外と腰への負担は少ないですよ。
体力は必要ですが、ヘアメイクの仕事で使う体力とはまた別ベクトルなので、問題ないでしょう。事務員は座り続けるため腰が辛いかもしれませんが、クッションを買うなどして対応できます。
キャリアはリセットされますが、美容業界から離れるなら仕方がありません。
それはそれとして諦めて、一からスタートしましょう。
一から色々な経験を足し算・掛け算していって、自分の将来に向けて駆け上がっていこうじゃないか!