制作業界やデザイン業界は、サービス残業が多いですよね。どうしてか業界全体がそんな感じになってしまっています。夜遅くまで残ることが多いのに残業代も出ないなんて、とても過酷な待遇なんですよねえ。

そんな過酷な労働環境で働いている人には、伝えたいことがあります。

残業代が出ない状況からは、早く脱出したほうが良いよ。

労働時間と残業時間の境目が曖昧

デザイン・制作関係の仕事は、労働時間と残業時間との境目が曖昧になりがちです。その理由は、時間ではなく成果物をベースとして物事を考えるからではないでしょうか。デザインや制作関係の仕事は「成果物」を提出することが仕事の終わりという意識があり、仕事を終わらせる=納品するということになるんです。

通常のサラリーマンは仕事終わり=定時なんですが、それが成果物を提出することに置き換わっているわけですね。

だからデザインや制作関係の仕事をしていると、労働時間に関する考え方が非常に曖昧になってしまい、深夜残業が当たり前になるんです。仕事を終わらせるまでは帰るに帰れないし、デザイナー的にも途中で帰るのはなんだか気持ちが悪いですからね。

会社側は残業をさせているという意識があまりなく、働いているデザイナーたちも残業をしているという意識がありません。

そのため、残業代も支払われないわけです。

ただ、理由はそれだけではないと思います。

デザインや制作業界には「残業が当たり前、残業万歳」な風潮があるように感じるんです。僕は業界外の人間なのでネットなどで得た知識になってしまいますが、残業代が出ない割に「遅くまで働くのが当たり前で、デザイナーは徹夜してナンボだ」という意識が根付いているのではないでしょうか。

「デザイナーは好きで仕事をしている」から、「新しい仕事を次から次へと忙しくこなさないとダメ」という論調になるんだと僕は思います。確かに好きで仕事をしているでしょうが、それでも早く帰って趣味に打ち込みたいものでしょう。

業界全体の風潮に苦しめられるのは、大変ですよね。

残業代を出さない企業は成長性ゼロ

デザイン・制作関係の現場で「残業代」が出るとなると、少し困ることになるという話をする人がいます。そう語る人の論調はこうです。

「仕事が早い人より、仕事が遅い人の方が収入が多くなるのではないか」

一種の逆転現象を恐れているわけですが、この論調には僕は疑問を感じるんですよ。どうして仕事が早くてデザインも素晴らしく優秀な人と、仕事が遅い人の基本給が同じという前提で語っているの?

仕事の出来・不出来が正しく評価されない職場という前提だけど、そういう職場は残業代が出るかどうかに関わらずヤバイですよ。評価制度がしっかり整っていないということは、デザイナーや制作者を甘く見ているということです。人材を大切にしない会社はそのうち潰れます。

残業代が出て逆転現象が起こるという前提は、あまりに悲観的過ぎでは?

普通はそうならないように基本給に差をつけているからね。

結局、逆転現象が起こらないように基本給に差を付けることもせず、残業代も出さないような企業には成長性が無いということです。繰り返しになりますが、人材を大切にしない会社は遅かれ早かれ潰れます。

会社は人が動かしているんだから。

バッテリー管理をせず、機械が正しく動作するわけがないんだよ。

残業代が出る会社に転職したほうがいい? 少し違うかも

残業代が出ない会社はダメだ! 残業代が出る会社に転職しよう!

正しいけど、それは前提条件に過ぎません。残業をしたら残業代が出るのは当たりまえで、それはわざわざ大声で目指す宣言をするようなことでもないでしょう。僕としては、残業代が出る会社という前提で、「職場としては残業や休日出勤も強要しない」というスタンスの職場に転職すべきだと思います。

デザイナーや制作者が上を目指すには、ある程度の残業は必要です。

ただ、それは強制されて行う深夜残業や休日出勤とは少し毛色が違います。スポーツ選手のように自主的に居残り練習をしたり、舞台役者のように自主的に稽古後に演出のところに教えを請いに行くような感覚の残業をすべきなんです。

彼らが居残りをするのはどうして?

長い間居残りしている方が監督に気に入られるから? 直接教えを請いに行く方が演出に気に入られるからか? 恐らくは、違うと思います。自分ひとりが気に入られたところで、試合も劇も成功しないんだよ!

彼らが居残りをするのは他でもない――。

成果を出すため!!

デザイン・制作関係の仕事で大事なのは、労働時間ではなくて成果です。成果というのは単に素晴らしいデザインを制作することだけではなく、事務所に対する貢献度や事務所からの信頼度なども含みます。

だから、残業や休日出勤を強要するような「時間が全てだ!」という風潮の会社はダメなんです。

会社側としても「労働時間より成果が命」というスタンスでないと、ダメ。だからこそ残業や休日出勤を強要しないという職場を狙うことが、大事になってきます。そういう職場は「成果を大事にする職場」の特徴のひとつですから。

成果主義の職場探しは転職エージェントに頼ろう

労働時間より成果を大事にする職場を狙おうと語るのは簡単だけど、自力でそういう職場を探すのは本当に難しいんです。世の中「遅くまで仕事をした方が偉いのだ」と考えている会社が多すぎるから。

職場探しを少しでも簡単にするためには、転職エージェントに頼るのがオススメです。

転職エージェントを利用すれば、膨大な各会社・職場のデータの中から希望条件に合う求人を探して紹介してくれます。それだけでなく、会社の実態調査を行って求人だけでは得られない情報を得ることも可能です。

職場探しの良いお供になりますよ。

今後自分がどうなりたいかを考えよう

デザイン・制作に携わるような、クリエイティブな職業の人にとって大事なのは「今後の自分」を常に考えることだと思います。自分が職業人としてどのような姿になりたいのかを常に考えることで、進むべき道もやるべき仕事もわかるんです。

度重なるサービス残業に嫌気がさしている状況で働いても、自分の思う成果は上げられません。クリエイティブな活動というのは心の余裕があって初めて成功するものです。今の職場にいるよりも、成果を重視してくれる職場に転職したほうが実りのある仕事ができるのではないでしょうか。

今後の自分がどうなりたいかを考え、自分の成長を軸にして転職について考えてみてください。

デザイン・制作業界に大事なのは、各人がその姿勢を持つことではないでしょうか。